レンチン梅について
当ブログでは、電子レンジを使った梅仕事をわかりやすく略して「レンチン梅」
出来上がったものを「梅果汁」「梅果肉」と呼んでいます。

作業時間が短いので、はじめてさんでもチャレンジしやすいと思います。
ベテランさんの通常の梅仕事で出てくるキズ梅の救済にも
役立ててほしいです。詳しい作り方はコチラにまとめています。 



  塩も砂糖もつかいません  
さとうしお

通常の梅仕事では、塩や砂糖を使って梅酢をあげますが
レンチン梅では塩も砂糖も使いません。
電子レンジを使って、果汁と果肉にわけるだけなので
出来上がりは無塩&無糖、無添加です。


無塩&無糖なのがレンチン梅の特徴なので
プレーンなままの果肉を食べたり果汁を舐めてみても甘みも塩気もありません(^^)
味付けをすることで美味しいジュースや練り梅に変身します。
塩分や糖分のコントロールがしやすいので
塩分制限、糖質制限している梅好きさんのお役にもたてると思います。
難しい減塩梅も簡単に作れますし、糖質カットした梅ドリンクも簡単作れます。

色々な食材を合わせることができるので、アレンジは自由自在です。
(関連記事:梅果肉レシピ 梅果汁レシピ

  30分という最短の梅仕事  

レンチン梅
の作業は30分もあれば終了します。

通常の梅仕事では塩や砂糖に漬けたあと完成まで数日〜数ヶ月待ちます。
美味しくいただけるようになるまで、じっと待たないとなりません。
その待ち時間も梅好きさんにはワクワクの時間なんですけど
レンチン梅なら通常の梅仕事の合間に、いち早く梅の味を楽しむことができます。

 作業は全部キッチンで完結  

梅干しなら天日干しする場所が必要ですが、レンチン梅では不要です。
梅シロップのように漬け置くこともないので
容器を置いておくための冷暗所も不要です。特別な道具も不要です。
電子レンジさえあれば、キッチンにあるもので作れます。


  梅は黄色い梅を使います    
洗う
レンチン梅では黄色く熟した梅を使います。
最初から黄色くなくても追熟したらOKです。
梅干し用の青梅(※)なら数日待てば、自然と黄色くなり、甘い香りがしてきます。
レンチン梅追熟

梅は杏(あんず)李(すもも)と同じバラ科サクラ属スモモ亜属なので
熟すと杏のようにオレンジがかった黄色になり桃のような芳醇な香りを放ちます。
完熟梅はアクもえぐみもなくなりますから、実は生食も可能なんですよ。
興味ありましたら、梅仕事の前にちょこっとかじってその味を確かめてみてね。

元々はキズ梅救済から生まれたレシピですから
不揃いでも、形が悪くても、割れてしまっても、過熟で崩れた梅でも、小梅でもOKです。

傷んだ部分があっても、そぎ落とせば使えます。
市販の梅でも、ご近所さんからのおすそ分けでも、黄色く熟した梅なら何でもOKです。

もし機会がありましたら「樹熟」「木成り」の自然落下した完熟梅で試してみてください。
色も香りもよく、より一層おいしく仕上がります。
とはいえ、自然落下した完熟梅を手にいれるにはネットで予約注文するか
庭に梅の木がある家くらいですが、機会がありましたらぜひ。

※「梅酒用」として流通するキリッと尖った梅は若すぎて追熟しきれないので
「梅干し用」の梅を選んでください。

(関連記事:初物!早採りの青梅は追熟できるのか?
(関連記事:レンチン梅に使える生梅(収穫時期)
(関連記事:レンチン梅に使える生梅(状態)

追記:2018年6月に「レンチン杏」を試してみたら大成功。
興味ありましたらレンチン杏も試してみてください。

 加熱して作るメリット色々  
 
梅干しは天日干しすることで風味がアップしますが
レンチン梅では加熱して作るためか
できあがった梅果肉は天日干ししていないのに
それと似た風味に仕上がります。

そもそも生梅を加熱していいものか?という心配はご無用です。
昔から梅ジャムは生梅から加熱していますよね(^^)
また、黄色く熟した梅はフルーツとしてそのまま食べることもできる実です。
加熱が足りない場合は?という心配も無用です。

通常の梅作業で大敵なのは実は「水」。
生梅に水滴が残っているとカビの原因になりかねません。
そのため通常は洗った後の生梅はしっかり拭いて焼酎などで消毒をします。
レンチン梅では拭いたり消毒したりが不要です。
電子レジンを使うので作りながら加熱殺菌になっています。
また、待ち時間がないのでカビが発生する暇もあたえません。

もうひとつ、意外なメリットとして“ムメフラール”や”バニリン”の美容健康効果が期待できるところでしょうか。
生梅を煮詰め続ける梅エキスや梅ジャムには、“ムメフラール”や”バニリン”が含まれています。
“ムメフラール”や”バニリン”は一時ネットやTVで「焼き梅干し」が注目されたので知っている人もいらっしゃると思いますが、実は焼かなくてもレンジ加熱で同等の効果があるそうです。
レンチン梅では数回のレンジ加熱を繰り返すため
“ムメフラール”や”バニリン”の効果があると期待できるのでは?と思っています。
(実際に成分を調べる手段がありませんので、あくまで私個人の見解です)

ダイエット効果を得るためには1日3個の焼き梅干しを食べるといいそうですが、塩分が気になりますね。
塩抜きしてから加熱したらいいんですが、レンチン梅ではすでに加熱してあるし最初から塩分ゼロ。
アレンジ自在なので塩分のコントロールもしやすいです。


  得意なこと  

どんな梅でもウエルカム!(若すぎる尖った梅は除く)
もともとキズ梅救済からうまれたレシピなので、生梅の大きさや品質を選ばず
全部使えるのがメリットです。
庭で採れた不揃いな梅、割れた梅、過熟して崩れかかった梅でも大歓迎!
スーパーで見切品になった生梅など狙い目です!
しかも割引になっているのでお得です。
作る時の量も、レンジ対応の器に入れてラップができる量なら何グラムでもOK。

レンンチン梅無塩&無糖に仕上がるので、塩分や糖分の調整がしやすいので
活用の幅が広がります。
梅シロップとして使う場合でも、子供好みの味と、大人好みの味の両方が作れます。
練り梅として使う場合でも、塩っぱめにも減塩にも作れます。
塩分カット商品の"減塩しお"を使うこともできます。

少量から作れるので、少しの梅でも作れます。
普段は大量に梅仕事をしている人でも、今すぐ梅を味わいたいという時に重宝です。
ハネだし梅を活用してみてください。

  苦手なこと  

電子レンジを使用するので
あたりまえですがその庫内に入りきらない量では作れません。
通常の梅仕事のように2Kgとか5kgとか
一度に沢山生産するのは苦手です。

手軽な梅仕事としてはご飯丼で生梅200g前後、ラーメン丼で生梅500g前後が、
作業しやすい量になります。

無塩&無糖なのがレンチン梅の特徴とメリットですが
逆を言えば無添加なため常温での長期保存ができません
保存は冷蔵庫か冷凍庫でお願いします。
保存期間はQ&Aにまとめています。

_※追記2018.5_
レンチン梅はどんな梅もウェルカムですが
「梅酒用」として流通するキリッと尖った梅は若すぎて向いていませんでした。
レンチン梅には「梅干し用」に収穫した梅が良いようです。
(関連記事:初物!早採りの青梅は追熟できるのか?
(関連記事:レンチン梅に使える生梅(収穫時期)
(関連記事:レンチン梅に使える生梅(状態)